EV充電の基礎知識
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EV充電器設置の業者選びのポイントと工事の流れを徹底解説
EV充電器設置の業者選びのポイントと工事の流れを徹底解説
世界のEV普及率のポイント
「EV充電器を設置したいけど、業者選びが大変そう……」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
EV充電器は高価な設備なので、設置の際に失敗したくないですよね。
そこで本記事では、EV充電器の設置業者を選ぶ際に押さえておきたいポイントを紹介します。
設置工事の流れもあわせて解説するので、EV充電器の設置をご検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。
EV充電器の設置は業者に依頼しなくでもできるのか
そもそも、EV充電器は個人では設置できないのでしょうか。
ご自身でできるのであれば、業者を選んだり費用をかけたりせずに済みますよね。
しかし、個人でEV充電器を設置することはできません。
EV充電器は、日常生活で使う家電とは違い、高圧の電気を使用します。
そのため、電気工事を行える「第二種電気工事士」以上の資格をもっている業者でなければ工事に携わってはいけないのです。
具体的には、分電盤から電線を引き、EV充電器専用のコンセントを設置します。
場合によっては大掛かりな工事になる可能性もあるので、まずは業者に相談しましょう。
EV充電器設置の業者を選ぶ際に押さえておきたい4つのポイント
ここからは、EV充電器の設置業者選びで押さえておきたい4つのポイントを紹介します。
業者をどのように選べばよいか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
ポイント①資格があるか
上記で紹介したとおり、EV充電器を設置するには、第二種電気工事士以上の資格が必要です。
当たり前のようですが、悪質な業者の場合、電気工事士の資格をもっている人が依頼を受けて、実際の工事の際は資格をもっていない人が施工する、というケースがあります。
工事を依頼する前に、施工する業者が資格を保有しているかどうかを、必ず確認してください。
ポイント②実績が豊富か
EV充電器の設置業者を選ぶ際には、資格や知識だけでなく、実績があるかどうかも重要です。
これまでに、どのような設置工事を行ったのかという施工実績を明らかにしている業者であれば、それに比例して工事の品質も高いです。
また、そのような業者であれば、施工の難易度が高いケースでも、経験や実績にもとづいて、適切な対応をしてくれるでしょう。
建物、充電器タイプ、台数、設置場所などさまざまな条件下で施工実績がある業者であれば、施工前に、利便性や外観を考慮したアドバイスをしてくれる場合もあります。
施工実績は、業者のホームページなどに掲載されている場合が多いので、業者選びの際は、チェックしてみてください。
ポイント③口コミの評判がよいか
実際に工事を依頼した人の口コミは、業者選びにおいて重要な判断材料です。
依頼を検討している業者に、よい評判が多いかどうかも重要ですが、悪い評判もあわせて参考にしてください。
たとえば、「費用面はよかったけれども、施工後の審美性がいまいちだった」という口コミがある場合は、費用を抑えることに重点をおいている業者であることが伺えます。
さまざまな口コミから、複数の業者を比較してみることをおすすめします。
ポイント④サービス内容は十分か
実は、EV充電器の設置には補助金の対象となる場合があります。
その際に、専門的な知識が必要になるので、説明や申請手続きを代行してくれる業者を選ぶこともポイントの1つです。
また、工事後の運用を相談できる業者や、保証が充実している業者もおすすめです。
EV充電器設置を業者に依頼する場合の費用相場
続いて、上記で紹介したポイントをふまえて、EV充電器の設置を業者に依頼する際に、費用がいくらになるのかを紹介します。
EV充電器には、「普通充電器」と「急速充電器」の2種類があり、充電の速度や使用する電力量によって、本体価格が大きく異なります。
それにともない、設置工事の内容が変わるので、費用も状況に応じてさまざまです。
設置工事の費用の相場は、普通充電器の場合1基あたり 130万円ほどで、急速充電器は1基あたり 500万円ほどです。
あくまでもこれは相場であり、設置する位置や条件によって費用は異なるので、詳しい見積もりは業者に出してもらってください。
EV充電器設置を業者に依頼する際の流れ
EV充電器の設置業者を決めたら、工事の依頼へと移ります。
ここからは、業者への依頼から工事完了までの流れを解説します。
問い合わせ
まずは、業者のホームページに記載されている電話番号やメールの受付フォームなどに、工事を依頼したい旨を伝えましょう。
問い合わせから相談、見積もりまでを無料で行っている業者もあるので、まずは一度問い合わせてみてください。
現地調査の依頼・日程調整
業者は、実際にEV充電器を設置する場所を視察する必要があるので、問い合わせの際に現地調査の日程調整を行います。
一般的には、依頼者の希望日程に合わせてくれることがほとんどですが、評判がよく、問い合わせが多い業者は、希望の日程が取りにくい場合もあります。
ですから、複数の候補を考えておきたいところです。
現地調査
現地調査では、依頼者がEV充電器を設置したい場所に、業者が下見に来ます。
問い合わせや相談の際には、希望の条件や状況を口頭で伝えますが、実際に現地を見ることによって、業者はどのような工事が必要なのかを把握するので、現地調査は重要な工程です。
業者は現地調査で、配線やケーブルの長さ・太さや、必要な工事の内容などを把握したら、どのような工事を行うのかを依頼者に説明します。
工事に際して、不明点や不安がある場合は、このタイミングで業者に質問してください。
見積もり
現地調査を経て、業者が工事のプランやEV充電器の選定を行ったら、詳細な見積もりを提示してもらいます。
工事の日数や費用の詳細を、細部まで確認することが大切です。
契約
提示された見積もりの内容に不明点がないかどうかを再度よく確認して、納得できる内容であれば、業者と契約を交わして構いません。
契約の際には、見積もりやプランなどの詳細が記載された、契約書を必ずもらってください。
口頭のみの契約で済ませてしまうと、のちのち工事内容や費用に変更があった際にトラブルとなるおそれがあります。
契約内容はいつでも読み返せるように、契約書は大切に保管しましょう。
工事の日程調整
契約が完了したら、工事の具体的な日程を業者と相談して調整します。
EV充電器の設置工事では、場合によりますが、騒音が発生したり一時的に道路をふさいだりする可能性があります。
それらによって、近隣の方に迷惑をかけないように、事前に挨拶しておくとよいです。
業者によっては、みずから挨拶に出向いてくれることもあります。
工事
これまでに打ち合わせた内容で、業者に工事を行ってもらう前にいくつか注意点があります。
まずは、天候悪化による工事の遅延です。
EV充電器の設置工事は、基本的に屋外で行うので、天候によっては予定どおりに作業が進められないケースもあります。
日程調整の段階で、工事遅延が起きた際に対応できるように、予備日を設けることがほとんどですが、予備日を過ぎてしまう可能性もゼロではありません。
完成は予定より多少遅れても問題ない、と考えておくと気が楽です。
工事後の説明
工事が完了し、EV充電器が設置されたら、実際に電気自動車が充電できるどうかをチェックします。
EV充電器の使い方や、注意事項などもあわせて説明があるので、必ず聞くようにしてください。
そのうえで、疑問点や不安な点がある場合は質問しましょう。
EV充電器設置の工事にかかる期間
実際の工事にかかる期間は、建物や充電器の数によって変わってきます。
一戸建て住宅の駐車場の場合は、半日ほどで設置が完了するケースがほとんどです。
マンション・アパートでは、設備や駐車場の広さ、EV充電器の数によって異なるので、何日かかるのかは一概にいえません。
さらに広い商業施設の駐車場や、高速道路のサービスエリア・パーキングエリアなどでは、より工期が長期にわたります。
EV充電器設置工事は資格と実績のある対応のよい業者に依頼することがおすすめ
いかがでしたでしょうか。
EV充電器の設置は、第二種電気工事士以上の資格がある業者しか行えません。
そのなかでも、実績が豊富で評判のよい業者なら、いうことはありません。
工事は、問い合わせをしてから工事終了まで、業者と連携をとりながら進めるものなので、見積もりや対応が丁寧かどうかをみて、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
費用や工期も、場合によって異なるので、不明な点がないように業者の説明を聞きましょう。
EVライフでは、EVスタンドやEV充電器の設置に関わるサポートを行っています。
これから導入をお考えの方は、お気軽にご相談ください。
この記事の監修者
宮尾 魁
第1種電気工事士
宮尾 魁
第1種電気工事士
<保有資格>
第1種電気工事士、2級電気工事施工管理技士
<略歴>
電気工事会社で工事業務を担当し数々の大規模プロジェクトに携わり、高い技術と専門知識を習得。組織内の工事プロジェクトの指揮を執る。革新的な技術や効率的なプロジェクト管理を取り入れる手法は業界内での評価も高い。