補助金対象となるEV車と充電インフラ

「クリーンエネルギー」という言葉を耳にすることがありますが、これは、二酸化炭素や窒素化合物などによる地球温暖化や環境問題を踏まえて、地球環境の未来を見据えた動きになります。自動車はこのクリーンエネルギーの対象となっており、現在、電動車（※1）の普及活動が推し進められています。ここでは国の施策についてご紹介します。

※1 電動車とは「電気自動車（EV）、プラグインハイブリッド自動車（PHV）、ハイブリッド自動車（HEV）、燃料電池自動車（FCV）」のこと。

補助金対象のEV車と充電インフラのポイント

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脱炭素化をさらに加速。国の目標とは？
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補助金の対象となる電気自動車（EV車）
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補助金の対象となる充電インフラ

脱炭素化をさらに加速。国の目標とは？

日本政府は2020年に「2050年カーボンニュートラル宣言」を掲げ、2035年までに「乗用車新車販売の100%を電動車に」という目標を立てました。現在、国と自治体がこの目標の実現に向けて補助金などの制度を設け、電気自動車と充電インフラの普及に取り組んでいます。

脱炭素化を加速するための施策として、環境にやさしいEV・PHV車の販売比率を2030年までに20〜30%引き上げることも目標（※2）としています。また、ゼンリン調査による2021年末時点で約3万基あった公共用の普通・急速充電器を、2030年までには15万基に増やすことが目標とされています。

2050年カーボンニュートラルに向けた目標

2021年	2030年	2035年
公共用充電器　約3万基	公共用充電器　15万基 EV・PHV販売比率　20〜30%UP	新車販売電動化　100%

この普及活動を後押しするために、「クリーンエネルギー自動車（CEV）・充電インフラ導入促進補助金」において、令和４年度に活用できるEV車購入・充電設備導入のための補助金予算が、令和３年度の補助実績の６倍以上となる約65億円が盛り込まれることになりました。

※2 「次世代自動車戦略2010」による2030年政府目標

補助金の対象となる電気自動車（EV車）

電気自動車はガソリン車と比較するとまだまだ高いというイメージがありますが、国や自治体は負担額の差を少なくするために、補助金や税制優遇制度を設けています。

だたし、自治体によっては補助金制度がなかったり、支給条件などにより対象外となる、既に受付終了していることもあるため、利用する際は必ず自治体へ事前確認をするようにしましょう。国や自治体による補助金などは、どちらか１つではなく併用して補助を受けることができます。

購入負担額＝車両価格 – 国からの補助金 – 自治体からの補助金

2022年3月現在、補助金の対象となる電気自動車は32車種となりました。少し前までは外国車のラインアップが多く見られましたが、国産車も続々と増えてきています。では実際にどのような車種があり、いくら補助されるのか、一例をいくつかご紹介します。

令和4年度　補助金対象EV車　一例

メーカー・車両名	型式	定価	補助金	一充電走行距離
アウディ e-tron	ZAA-GEEAS	11,418,182円	63.9万円（給電機能：無）	423km （WLTC）＊
ジャガー　I-PACE	ZAA-DH1CA ZAA-DH1AA	9,136,364円	65.0万円（給電機能：無）	438km （WLTC）＊
シトロエン E-C4 SHINE	ZAA-C41ZK01	4,681,818円	65.0万円（給電機能：無）	405km （WLTC）＊
スバル SOLTERRA	ZAA-XEAM10X	5,400,000円 ※希望参考価格	85.0万円（給電機能：有）	567km （WLTC）＊
DS 3 CROSSBACK E-TENSE Grand Chic	ZAA-D34ZK01	4,854,545円	52.7万円（給電機能：無）	398km
テスラ　モデル3 RWD	ZAA-3L13T	5,421,819円	65.0万円（給電機能：無）	565km （WLTC）＊
トヨタ自動車　bZ4X	ZAA-XEAM10	5,454,545円 ※希望参考価格	85.0万円（給電機能：有）	559km （WLTC）＊
日産自動車　リーフ e+ G	ZAA-ZE1	4,369,000円	85.0万円（給電機能：有）	550km
ビー・エム・ダブリュー BMW i3	ZAA-8P00	5,090,909円	65.0万円（給電機能：無）	360km （WLTC）＊
Hyundai IONIQ 5 Lounge AWD	ZAA-NE4LRG	5,354,546円	85.0万円（給電機能：有）	577km （WLTC）＊
プジョー e-208 Allure	ZAA-P21ZK0 ※類別：左から3桁目が1	4,183,636円	65.0万円（給電機能：無）	395km （WLTC）＊
ポルシェ Taycan Turbo S	ZAA-J1ND	22,436,364円	53.7万円（給電機能：無）	400km （WLTC）＊
ボルボ C40 Recharge	ZAA-XE400AXCE	6,536,364円	65.0万円（給電機能：無）	485km （WLTC）＊
本田技研工業 Honda e	ZAA-ZC7	4,100,000円	71.1万円（給電機能：有）	308km
マツダ MX-30 EV Highest Set	ZAA-DRH3P	4,500,000円	51.6万円（給電機能：有） 39.9万円（給電機能：無）	281km
メルセデス・ベンツ EQA 250	ZAA-243701C	6,663,637円	65.0万円（給電機能：無）	423km （WLTC）＊
レクサス UX 300e	ZAA-KMA10	5,272,727円	85.0万円（給電機能：有）	408km
FIAT 500e	ZAA-FA1	4,090,909円	45.0万円（給電機能：無）	335km （WLTC）＊
三菱自動車 eKクロス EV	ZAA-B5AW	2,666,000円	55.0,万円（給電機能：有）	180km （WLTC）＊

＊ WLTC:国際調和排出ガス・燃費試験サイクル
・補助金情報などは、各車両の代表的なグレードのものです。
・車両のグレード、外部給電機能の有無などにより補助額は変わります。
・定価はメーカー希望小売価格（税抜）です。

【出典】
CEV補助金対象最新車両（EV）（2022年8月時点）

補助金の対象となる充電インフラ

充電設備の導入において、国の補助金対象となるのはマンションや商業施設、ホテルやビル、事業所による時間貸し／月極駐車場などで、戸建住宅は対象外です。エリアは原則全国エリアとなっています。

国からの補助制度がない戸建住宅は、自治体により助成制度があるところもありますが、それぞれ内容が異なりますので、まずは自治体に確認をしてみましょう。

また、導入する充電器の種類や設置場所により、充電設備費と工事費の補助率が変わります。

急速充電器

設置場所	機器本体費用補助率／補助上限額		工事費用補助率／補助上限額
高速道路、道の駅、公道など	100%	2口まで：120〜500万円 3口以上：250万円×口数	100%	216〜280（3500※)万円 ※高速道路の場合
マンション、商業施設、ホテル、事業所駐車場など	100%	2口まで：60〜250万円 3口以上：125万円×口数	100%	108〜140万円